インドの神様vol.1

インドの宗教というと、何が思い浮かぶだろうか?
インドは仏教の発祥の地とだけに、やっぱ仏教徒っしょ、と思っている人も多いかと思うけど、実際は、まずヒンドゥー教、続いてイスラム教、この2つの宗教が国民のほぼ大多数を占めてたりする。
あとはその他もろもろ、少数派の宗教が混在。
意外な事に、仏教もその他もろもろの中のひとつで、インドでは圧倒的に少数派なんだとか。
最も多数派のヒンドゥー教は、どんな宗教かうまく説明することが難しいくらい、とりとめがないというか奥が深いというか、よくわかんない、何ともインド的な宗教だ。
例えば、ガンジス河で沐浴をしている風景などがよく紹介されるが、まあ、あれはヒンドゥー教だ。(何という断片的な説明...)
ヒンドゥー教の凄い所は、とにかく神様がやたらとたくさんいる。
そして何と、他の宗教の神様もとりあえずヒンドゥーの神様として取り込んでしまうので、仏陀とかキリストとかも大勢の神様の一員として入っているらしい。
めちゃくちゃアバウトだ。
しかし、この寛大さがインドで最大の宗教になっている一因かもしれない。
この勢いで各地の土着の神様とかどんどん取り入れて広まっていったかわりに、神様もやたら大勢になってしまった、ということか?
広大なインド全域で受け入れられるためには、このくらいのユルさ加減で丁度いいのかもしれない。
そして、ヒンドゥー教は動物までも神様にしてしまうので、牛を「神聖な動物」として、非常に大切にしている。
そんな神聖な存在なので、ヒンドゥー教徒は牛肉を絶対に食べないという事だ。
一方、2番手につけるイスラム教は、世界的にかなりメジャーな宗教だけに、説明するまでもないだろう。
タージ・マハールとか、インドにおけるイスラム強の象徴的な建物。
外国から入ってきた宗教だとは思うが、ムガル帝国とか何とかいうのが勢力を誇った時期とかあって、現在でもかなりの数のイスラム教徒がいるらしい。
そしてこのイスラム教は、豚を「けがれた動物」と位置付けている。
なぜ豚がけがれている事になったのか、細かい経緯は全然知らないけど、とにかくそのためにイスラム教徒は豚肉を一切食べない。
こうして、インドにおける2大宗教がそれぞれ牛と豚を食べない為、インドでは牛肉と豚肉を使った料理にはめったにお目にかからない。
もともと菜食主義者も多くて野菜中心の食文化ではあるけど、そんなこんなで、この広大なインドにして食材となる肉類は、鳥肉とマトン位しかない、という事です。