カレーな薬膳

カレーな薬膳

カレーな薬膳

最初に本屋で見つけた時は、薬膳カレーとかいかにもな感じの本だなあと思いつつ、まあ試しに読んでみるかと軽い気持ちで買ってみたら、中身は正統派の「南インド料理」の本でした!今でこそ南インド料理店も増えて、レシピ本なんかも見かけるようになりましたが、当時はまだそれほど多くなくて、偶然この本に出会って嬉しかったのを思い出します。
著者の渡辺怜さんの事を知ったのもこの本がきっかけ。「アジャンタ」で修行された料理人の一人で、他にも「誰も知らないインド料理」とか「ごちそうはバナナの葉の上に」とか、まだメジャーではなかった頃から南インド料理関係の本をリリースしていたパイオニア的な存在の方でした。
中身は、レシピごとに効能にまつわるエピソードを交えて南インド料理の作り方を解説してます。サンバルやラッサムなどの代表的な料理はもちろん、様々な料理が登場するので、南インド料理に挑戦するのが初めての方にも参考になると思います。カラーページが少ないので、ちょっと視覚面での情報量が物足りない点はありますが、作り方の解説も丁寧で分かりやすいと思います。
僕はこの本と、ケララの風のマスター沼尻さんが当時「怪しいおぢさん」の名で主催していた「グルジリ」で、南インド料理にハマりました。おかげで今でもカレーリーフを栽培し、時々ダルやサンバルを作ったりしてます。北インドのカレーとは作り方のアプローチや使う材料・スパイスなんかも結構違うので、たまに作るとなかなかうまくいかなかったりして、未だにヘタクソで上達しませんが...